留日60年記念大会

台湾高座会会長 李雪峰氏

お礼の言葉


留日60周年記念「第二の故郷」への里帰りに当って

台湾高座会会長 李 雪 峰


  高座海軍工廠の前身、空C廠に、1943年5月8日、台湾の青少年工8400余名の先陣が入廠して以来、光陰実に矢の如く、瞬く間に60年が過ぎ去りました。今日、懐かしの地に旧友を訪ね、歓迎大会に参加して宿願であった卒業証明書、在職証明書、感謝状、表彰状を受取り感激するであろう同学の姿を思うとき、高座日台交流の会やご協力いただいた諸先生、それに厚生労働省社会援護局の皆様の、ご理解の賜物と感謝のほかございません。

  未来の技師を夢見て、向学心に富む台湾青少年は、働きながら勉強が出来る高座海軍工廠の厳しい選抜試験をパスして入廠しました。日本の敗戦で異国籍人となり、志半ばで台湾に帰還した私たちは、一からの再スタートとなりましたが、不屈の精神で各分野で奮闘、些か台湾社会に寄与したと自負しています。そして、今日では多くの者が楽しい家庭に恵まれ、高座の地を第二の故郷と思いつつ、親日家となって親善交流を続けているのです。

  このたび、台湾高座会は民間交流の範として社会から認められ、任意団体から社団法人へ発展することになりました。去る3月16日、新たに「台湾高座台日交流協会」簡称「台湾高座会」の創立大会を開催、今後も日本側とスクラムを組んで交流の強化と拡大に努めたいと考えています.

 特に、組織の老齢化を憂い、青年部会を設置して二代目や親日の若者を吸収して本会の体質改善と活性化を図る所存であります.

  ここで台湾高座会員一同が最も敬愛する元上司海軍技手早川金次先生について触れたいと思います。先生は高座海軍工廠で台湾青少年工を親身で指導してくれた方で、大戦末期の空爆で犠牲になった台湾少年工の霊を慰めるため、1963年11月に、慰霊碑を建立しただけでなく、速く台湾を訪問して遺族を慰問されました。その崇高な姿に、多くの台湾高座会の会員は涙し、深い感銘を受けたのであります。台湾高座会の会員を代表し、改めて早川金次先生にお礼を申しあげます。

  ここに、本大会を成功に結びつけてくださいました石川公弘歓迎大会実行委員長をはじめとする歓迎委員の皆様、台湾高座会のパートナー、高座日台交流の会の野口穀会長を中心とする会員の皆様に、心からお礼を申し上げます。そして、皆様のご健勝と、日台両国の共存共栄、国交正常化の日の一日も早く到来するのを祈念し、私の挨拶と致します。

 


高座会TOPページ

TOPページ